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画船雨に眠る

この曲を聴くと

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この曲を聴くと


アンフォゲタブル。
2012年12月16日(日) 23時14分46秒
テーマ:コラム
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先日、食事をしに入った蕎麦屋で、FMでジャズの「アンフォゲタブル」が流れていた。


往年の名歌手?ナットキングコールのヒット曲の1つであり、彼が亡き後、娘でやはり
プロのシンガーとなったナタリーコールが、父の録願景村 退款音と重ねてデュエットを制作し、
ヒットした曲だ。(ナットキングコール、本当に素晴らしい歌手です)


しかし、私はいつもクックッと笑ってしまう。
思い出し笑い、である。


学生時代に、この歌にまつわる出来事があまりに面白かったためだ。


大学生の頃、ESS(英語クラブ)に入っていた。
将来は英語を使って何かやりたい!と思っていて、同時に運動オンチだったので
選択はこれしかないと考えた。


入部して、そこそこがんばったのでそこそこ成果が出て、それから十数年たって
いまも英語のサービスや翻訳業を運営しているので、このときの経験は役立ったと
言えるのだと思う。


しかし、当時のことを考えてみると、中身はおそまつなものだった。
地味な三流大学のESSなので、帰国子女もいないし、教える英語のプロもいない。
めいめいが工夫して覚えてきた英語を話したり、発表したりしていたわけなので
客観的にはヒドいものだったと思う。


でも、当時純真な少年(?)だった私はすべての活動に「燃えて」いた。
そして活動の1つに「英語劇」というのがあった。


要するに、英語上達のために、英語の脚本で演劇をやる、という活動だ。
この「英語劇」に参加しようと1年生の時に思い立ち、「オーディション」に
出ることにした。


オーディション、といっても、大したものではない。
大学の隅にあるボロい講堂を借りて、部内の先輩学生が「審査員」をする前で、
英語で自己紹介をして、英語で一発芸をして、1曲英語の歌をアカペラで歌う、
というものだった。


英語力も客観的にはヒドいものだったと思うけど、
歌唱力も当然似たようなレベルだったであろうことは想像にかたくない(笑)


しかし、みんなマジメにこなしていった。
そして、同級生の「M君」の出番になった。


このM君は、1年生の夏休みが終わってから入部してきた人で、180センチ近く
ある大柄で長身であるにもかかわらず、常にびくびくしていて気がやさしく、
同時に小心でもあった。


歌う英語の歌は、自由なので、みんなめいめい歌えそうなものを
選んでいたのだけど、アカペラだからノリのいい歌は歌いにくく、オールディーズ系の
ものが多かったように思う。歌詞は、暗記しておかなければいけない。


ここで、M君が選んだ歌が「アンフォゲタブル」だったのだ。


アンフォゲタブル


つまり、「忘れえない」「忘れられない」という意味だ。


普段ただでさえ小心なM君は、緊張の面持ちでステージに立ち、おもむろに歌いだした。



そこまで歌って、M君の顔が恐怖で固まった。
そして、数秒間の沈黙。


そののち、絞り出すような声でM君が言った。
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